結論から。モルモットの抜け毛は「ブラシで梳くより、湿らせた手で拭くほうが早く取れる」です。
被毛が短く密なので、ブラシの歯が入りにくく、力を入れると皮膚に届きます。手のひらは面で当たるので、痛みを与えずに抜けかけた毛だけを集められます。
そして換毛期は「時期が決まっている」ものではありません。室内飼育では気温と日照が安定しているぶん、一年を通して少しずつ抜け続ける個体が多くなります。
以下、換毛期の見分け方・毛質別の道具・飲み込みを減らす工夫・注意すべき変化まで整理します。
GUINEA PIG
結論:梳くより拭く
抜け毛が増えると、まずブラシを買いたくなります。
ただ、短毛のモルモットにブラシはあまり効きません。
被毛が短く密に生えているので、歯が根元まで届きません。
届かせようと力を入れると、今度は皮膚に当たります。この動物の皮膚は薄く、嫌がられれば次から逃げられます。
手を軽く湿らせて、毛の流れに沿って撫でる。
浮いた毛が手に集まります。道具を増やす前に、これを試してください。
| 方法 | 取れ方 | 本人の負担 | 向く毛質 |
|---|---|---|---|
| 湿らせた手で撫でる | いちばん多い | いちばん小さい | 短毛 |
| ゴム製のグローブ | 多い | 小さい | 短毛 |
| 柔らかい獣毛ブラシ | 普通 | 小さい | 短毛・仕上げ |
| 目の粗いコーム | 多い | 普通 | 長毛 |
| スリッカーブラシ | 多い | 大きい | 長毛のもつれのみ |
| 金属の細かいコーム | 多い | 大きい | 使わない |

換毛期の見分け方
室内飼育では、はっきりした換毛期が出ないことがあります。
気温と日照が一年を通して安定しているためです。
| 状態 | 見え方 | 対応 |
|---|---|---|
| 通年で少しずつ抜ける | 床材に毛が散る | 普通のこと。掃除の頻度で対応 |
| 季節の変わり目に増える | 撫でると手に付く量が増える | 手入れの回数を増やす |
| 全体的に薄くなる | 地肌が透けて見える | 環境と食事を確認する |
| 一部だけ抜ける | 円形や帯状に地肌が出る | 動物病院に相談する |
| 抜けた場所を気にする | 掻く・舐める | 動物病院に相談する |
全体が均等に、少しずつ抜けているぶんには心配は要りません。
問題になるのは、場所が偏っているときと、地肌が見えるほど薄くなるときです。
手入れの頻度
- 短毛:週2〜3回、1回1〜2分で足りる
- 長毛:毎日。もつれる前に通す
- 巻き毛(アビシニアン系):週2〜3回。渦の内側を確認する
- 抜け毛が増えた時期は、短毛でも毎日にする
- 1回を長くするより、短く毎日のほうが嫌がられない
手入れは、抜け毛を取るためだけの作業ではありません。
体を触る時間が定期的にあると、しこりや傷、体重の変化に早く気づけます。
動物の愛護及び管理に関する法律では、動物の所有者・占有者に対し、その動物の健康と安全を保持するよう努める責務が定められています。日常的な手入れと体の観察は、この健康保持にあたります。条文は e-Gov 法令検索で確認できます。e-Gov 法令検索より。
毛質別の道具
モルモットは品種によって毛質が違い、必要な道具も変わります。
| 毛質 | 特徴 | 使う道具 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 短毛(イングリッシュ系) | 短く密 | 湿らせた手・ゴムグローブ | ブラシは効きにくい |
| 巻き毛(アビシニアン系) | 渦を巻く | 手・柔らかいブラシ | 渦の内側に毛が溜まる |
| 長毛(ペルビアン系) | 長く伸び続ける | 目の粗いコーム | 床材が絡む。毎日通す |
| 巻いた長毛(テディ系など) | ふわりと広がる | コーム+手 | もつれやすい |
長毛種は、毛が床材や排泄物を巻き込みます。
お尻まわりだけは短く整えておくと、日々の手間が大きく減ります。切るときは動物病院か、慣れた人に相談してください。
やってはいけないこと
- 金属の細かいコームを短毛に使う。皮膚に当たる
- 逆毛を立てて梳く。痛みが出て次から逃げられる
- 嫌がっているのに続ける。手入れ自体を嫌いになる
- もつれを引っ張ってほどく。切るか、相談する
- 人間用のブラシを流用する。歯が硬すぎることが多い
NYXARIA / モルモット シルエット グルーミングクロス
軽く湿らせて撫でるための、目の細かいコットンクロス。
輪郭を一つだけ入れています。洗って繰り返し使え、抜け毛が繊維に絡んで残ります。
飲み込みを減らす
モルモットは自分でも毛づくろいをします。
抜け毛が多い時期は、そのぶん飲み込む量も増えます。
| やること | 効き方 | 頻度 |
|---|---|---|
| 浮いた毛を先に取る | いちばん大きい | 毎日〜週2〜3回 |
| 牧草を切らさない | 大きい | 常時 |
| 床材の毛を毎日除く | 中くらい | 毎日 |
| 長毛のお尻まわりを整える | 中くらい | 随時 |
| 水を飲める状態を保つ | 中くらい | 毎日 |
いちばん効くのは、牧草を切らさないことです。
繊維の摂取量が保たれていれば、腸の動きが落ちにくくなります。手入れよりも、こちらが土台になります。
毎日見るところ
- 糞の量が減っていないか
- 糞が小さくなっていないか、つながっていないか
- 牧草の減り方がいつもと同じか
- 体重が落ちていないか(週1回の記録で分かる)
- じっとして動かない時間が増えていないか
これらが重なっているときは、抜け毛の手入れより先に動物病院へ相談してください。
食べる量と糞の量は、この動物でいちばん早く出る指標です。


注意すべき抜け方
抜け毛には、様子を見てよいものと、そうでないものがあります。
| 抜け方 | 見え方 | 対応 |
|---|---|---|
| 全体が均等に少しずつ | 床材に毛が散る | 手入れと掃除で対応 |
| 季節の変わり目に増える | 手に付く量が増える | 手入れの回数を増やす |
| 一部だけ円形に抜ける | 地肌が見える | 動物病院に相談する |
| 左右対称に薄くなる | 両脇や腰 | 動物病院に相談する |
| 掻く・舐める動作を伴う | 同じ場所を気にする | 動物病院に相談する |
| フケや赤みを伴う | 皮膚の状態が変わる | 動物病院に相談する |
| 同居個体にかじられている | 毛が短く切られている | 環境を見直す。必要なら分ける |
抜け毛の原因を飼い主の側で特定することはできません。
ここに挙げたのは、相談するかどうかを判断するための目印です。
同居個体に毛をかじられているケースは、抜けているのではなく切られています。
この場合は皮膚ではなく、資源の不足や相性の問題として環境を見直してください。
よくある質問
迷ったら「湿らせた手で毛の流れに沿って撫でる・週2〜3回・1回1〜2分」。
道具を増やすのは、これで足りないと分かってからです。
モルモットの抜け毛はどうやって取ればいいですか?
手を軽く湿らせて、毛の流れに沿って撫でてください。浮いた毛が手に集まります。短毛のモルモットは被毛が短く密なため、ブラシの歯が根元まで届かず、力を入れると皮膚に当たります。ゴム製のグローブも同様に面で当たるので有効です。長毛種は目の粗いコームを毎日通してください。
モルモットの換毛期はいつですか?
室内飼育では気温と日照が安定しているため、はっきりした換毛期が出ず、一年を通して少しずつ抜け続ける個体が多くなります。季節の変わり目に量が増えることもありますが、全体が均等に少しずつ抜けているぶんには心配は要りません。問題になるのは、場所が偏っているときと、地肌が見えるほど薄くなるときです。
抜け毛を飲み込むのが心配です。
浮いた毛を先に取ること、床材の毛を毎日除くことに加えて、牧草を切らさないことがいちばん効きます。繊維の摂取量が保たれていれば腸の動きが落ちにくくなるためです。あわせて糞の量と大きさ、牧草の減り方、体重を毎日見てください。これらに変化が重なるときは、手入れより先に動物病院へ相談してください。
一部だけ毛が抜けているときはどうすればいいですか?
円形に抜ける、左右対称に薄くなる、掻く・舐める動作を伴う、フケや赤みを伴うといった場合は、動物病院へ相談してください。原因を飼い主の側で特定することはできません。なお、同居個体に毛をかじられている場合は抜けているのではなく切られているので、資源の不足や相性の問題として環境を見直してください。
まとめ
モルモットの抜け毛に向き合うための基準です。
- 方法:湿らせた手で、毛の流れに沿って撫でる
- 頻度:短毛は週2〜3回、長毛は毎日。1回は短く
- 道具:金属の細かいコームは使わない
- 土台:牧草を切らさない。手入れより先にこちら
- 相談の目印:偏った抜け方・地肌・掻く動作・フケや赤み
抜け毛の手入れは、毛を取る作業であると同時に、体を触る時間でもあります。
週に数回触っていれば、しこりや傷、痩せてきたことに早く気づけます。
道具を揃えるより、短い時間を定期的に作るほうが効きます。
1回2分。これなら続きます。

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