結論から。猫の目の色の種類は、色素の少ない順にブルー、グリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド・アンバー、カッパーと呼ばれ、左右で色が違う目はオッドアイといいます。
目の色は虹彩にあるメラニン色素の量でおおむね決まり、少ないほど青く、多いほど銅色に近づきます。
子猫の目が青く見えるのは「キトンブルー」と呼ばれる一時的な色で、成長とともに本来の色に変わります。
この記事では、色の名前と見分け方、猫種ごとの目の色、白猫やオッドアイと聴覚の関係までを、猫種団体の基準や研究の報告をもとに整理します。
- 猫の目の色はメラニンが少ないほど青く、多いほど銅色に近づく。
- 子猫の青い目はキトンブルーで、成長とともに本来の色へ変わる。
- 青い目の白猫は難聴の割合が高いと報告されるが、全てではない。
猫の目の色の種類と名前の一覧
猫の目の色の種類は、ブルー、アクア(ブルーグリーン)、グリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド、アンバー、カッパーに大きく分けられ、左右の色が違う場合はオッドアイと呼ばれます。
名前はおもに猫種団体の基準や愛好家の呼び方から広まったもので、境目は連続的です。
同じ猫でも光の当たり方で見え方が変わるため、一覧は「目安の呼び名」として使うのが実用的です。
| 名前 | 見た目 | メラニンの目安 | 基準でこの色を求める猫種の例 |
|---|---|---|---|
| ブルー | 空色から濃い青 | 最も少ない | シャム(深く鮮やかな青) |
| アクア(ブルーグリーン) | 青と緑の中間 | 少ない | ミンクと呼ばれる毛色の遺伝子を持つ猫 |
| グリーン | 若葉色から深緑 | 少なめ | ロシアンブルー(鮮やかな緑) |
| ヘーゼル | 緑と黄が混ざる | 中間 | —(猫種の基準より、個々の猫の呼び名として使われる) |
| イエロー・ゴールド | レモン色から金色 | 多め | バーミーズ(黄から金) |
| アンバー | 琥珀色、黄みの強い茶 | 多い | ターキッシュバン(アンバー・ブルー・オッドアイ) |
| カッパー | 銅色、オレンジに近い | 最も多い | ボンベイ(金から深い銅色) |
| オッドアイ | 左右で色が違う(多くは片方が青) | 左右で異なる | ターキッシュバン、ジャパニーズボブテイル |
名前に迷ったら、「青みが残るか」「黄みが強いか」「赤みまで出ているか」の三段階で見ます。青みならブルー〜グリーン、黄みならイエロー〜アンバー、赤みが出ればカッパーです。
猫種団体の基準は、目の色を猫種の重要な特徴として細かく定めています。
たとえば米国の猫種登録団体CFA(The Cat Fanciers’ Association)の基準では、シャムは「深く鮮やかな青」以外の目を失格とし、ロシアンブルーは「鮮やかな緑」の目を100点中10点の配点で評価します。
猫の毛色の呼び名がどう生まれたかは、猫の毛色の呼び名|見た目より柄の出方で分けたで読むことができます。
猫の目の色はメラニンの量で決まる
猫の目の色は、虹彩の前側の層(実質)に含まれるメラニン色素の量でおおむね決まり、少ないほど青く、多いほど黄色から銅色に近づきます。
青い目には実は青い色素がなく、メラニンが少ない虹彩の中で光が散乱して青く見える「構造色」です。
空が青く見えるのと似た仕組みで、光の当たり方によって色合いが変わって見えるのはこのためです。
メラニンが少し増えると、散乱した青に黄みが重なって緑に見え、さらに増えると黄色や金色になります。
最もメラニンが多い状態が、オレンジや銅色に近いカッパーです。
つまり、ブルーからカッパーまでの名前は、別々の色素ではなく、メラニンの量の段階に付けられた呼び名だと理解すると分かりやすくなります。
- ブルー:虹彩の前側にメラニンがほとんどなく、光の散乱で青く見える
- グリーン・ヘーゼル:少量のメラニンの黄みと、散乱の青が重なる
- イエロー〜アンバー:メラニンが増え、黄みや茶みが前面に出る
- カッパー:メラニンが最も多く、赤みを帯びたオレンジに見える
目の色と毛色はある程度連動します。
白い毛や白い斑の多い猫に青い目やオッドアイが多いのは、毛と目の色素の両方に関わる遺伝子が働くためです。
三毛猫の毛色の遺伝の仕組みは三毛猫のオスが珍しい理由|毛色の遺伝子はX染色体に乗るで解説しています。
子猫の目が青い「キトンブルー」とは
キトンブルーとは、生まれて間もない子猫の目に見られる青みがかった色のことで、成長とともに本来の目の色に変わっていきます。
子猫は生後7〜10日ほどで目を開けますが、この時期の虹彩にはまだメラニンが十分にたまっていません。
哺乳類はおおむね青い目で生まれ、色が濃くなるのは生まれたあとだとされています。
目の色が変わり始める時期や、本来の色に落ち着く時期には個体差があり、生後数か月かけてゆっくり変わっていきます。
キトンブルーのうちに「青い目の猫」と判断せず、成長を待ってから呼び名を決めるのが確実です。
大人になってからも色合いが少しずつ変わることがあり、CFAの基準はロシアンブルーの緑が年齢とともに濃くなることや、ターキッシュバンの目の色が年齢とともに薄れることがあると記しています。
| 時期 | 目の状態 | 見るときのポイント |
|---|---|---|
| 生後7〜10日ごろ | 目が開く。青みがかったキトンブルー | まだ本来の色ではない |
| 生後数週〜数か月 | 虹彩の色が少しずつ変わる | 月ごとに同じ条件で写真を残す |
| 成猫 | 本来の色に落ち着く | 猫種によっては年齢で濃淡が変わる |
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オッドアイとは|左右で色が違う目
オッドアイとは、左右の目の色が異なる状態のことで、医学的には虹彩異色症(ヘテロクロミア)と呼ばれます。
猫のオッドアイは、片方が青、もう片方が黄・金・銅色などの組み合わせが多く、白い毛や白い斑の多い猫によく見られます。
日本では「金目銀目」とも呼ばれます。
左右がはっきり違う「完全なオッドアイ」のほか、一つの目の中で一部だけ色が違う「部分的な虹彩異色」もあります。
CFAの基準では、ターキッシュバンにアンバー・ブルー・オッドアイのいずれも認め、ジャパニーズボブテイルにも青い目とオッドアイを認めています。
オッドアイは猫種の特徴として認められている一方で、白猫の場合は次に述べる聴覚との関係を知っておくと安心です。
- 完全なオッドアイ:左右の虹彩全体の色が異なる
- 部分的な虹彩異色:一つの虹彩の一部だけ色が違う
- よく見られる猫:白い毛や白い斑の多い猫、ターキッシュバン、ターキッシュアンゴラ、ジャパニーズボブテイルなど
白猫・オッドアイと聴覚の関係
白猫は生まれつき耳が聞こえにくい割合が高く、とくに青い目の白猫ほどその割合が高いと報告されています。
よく引用される報告では、青くない目の白猫で17〜20%、片方だけ青いオッドアイの白猫で約40%、両目が青い白猫で65〜85%が難聴とされます。
オッドアイの白猫では、青い目の側の耳に難聴が起こりやすいことも知られています。
これは、白い毛を作る優性の遺伝子が、色素だけでなく内耳の発達にも影響するためと考えられています。
難聴の猫では、生後数週間のうちに内耳の蝸牛にある聴覚の器官が変性することが研究で示されています。
猫の聴覚は、脳幹聴覚誘発反応(BAER)と呼ばれる検査で調べることができます。
| 白猫の目の色 | 難聴とされる割合(報告の目安) | 補足 |
|---|---|---|
| 両目とも青くない | 17〜20% | 青くない目でも難聴は起こりうる |
| 片方だけ青い(オッドアイ) | 約40% | 青い目の側の耳に起こりやすい |
| 両目とも青い | 65〜85% | 割合は高いが、聞こえる猫もいる |
大切なのは、「青い目の白猫は必ず耳が聞こえない」わけではないという点です。
数字は研究ごとに幅があり、一匹ごとの聞こえ方は検査をしなければ分かりません。
呼びかけへの反応が鈍いなど気になる様子があれば、動物病院で相談してください。
シャム猫の青い目と白猫の青い目の違い
シャム猫の青い目と白猫の青い目は、同じ青でも関わる遺伝子が異なります。
シャムなどのポイントカラーの猫は、体温の低い耳・顔・足先・尾にだけ色が出る、温度に反応する色素の遺伝子(TYR)の変異を持ち、目は青になります。
一方、白猫の青い目は、全身を白くする優性の遺伝子や白い斑の遺伝子と結びついています。
ポイントカラーの猫は、色素の遺伝子が神経の発達にも関わるため、斜視が比較的多いことが知られています。
白猫の青い目で問題になる聴覚との関係とは、別の仕組みです。
「青い目」という見た目だけで同じように判断せず、毛色の型と一緒に見ることが大切です。
| 比べる点 | ポイントカラーの青い目(シャムなど) | 白猫の青い目 |
|---|---|---|
| 関わる遺伝子 | 温度に反応する色素の遺伝子(TYR) | 全身を白くする優性の遺伝子、白い斑の遺伝子 |
| 毛色 | 耳・顔・足先・尾に色が出る | 全身が白、または白い部分が多い |
| 目の色の出方 | 両目とも青 | 両目青、片目だけ青、青くない場合もある |
| 知っておきたいこと | 斜視が比較的多いとされる | 難聴の割合が高いと報告される |
猫の目の色を正しく見分ける手順
猫の目の色を正しく見分けるには、自然光の下で、瞳孔が細くなって虹彩が広く見えるときに、正面から観察します。
室内灯の色やフラッシュで目の色は大きく変わって見えるため、条件をそろえることが最も大切です。
- 自然光の明るい場所で見る:窓辺の日中の光が基本です。電球色の照明は黄みを強く見せます。
- 瞳孔が細いときに見る:明るい場所では瞳孔が細くなり、虹彩の色が広く見えます。
- 内側と外側を分けて見る:瞳孔の周りと虹彩の外縁で色が違う猫も多く、両方を確かめます。
- 正面からフラッシュなしで撮る:フラッシュは目の奥で反射して光るため、色の記録には向きません。
- 子猫は月ごとに記録する:同じ場所・同じ時間帯で撮り、キトンブルーからの変化を残します。
夜にフラッシュを使うと猫の目が光って写るのは、目の奥に光を反射する層があるためで、目の色そのものではありません。
目の色を名前の手がかりにしたい場合は、猫の和風の名前|由来より先に呼ぶ音で決めるも参考になります。
黒猫の金色の目は、黒い毛との対比で特に印象に残る組み合わせです。黒猫の象徴としての意味は黒猫は幸運か不吉か|国による違いと反転した理由で読めます。
猫の体のサインを読む視点は、目の色だけでなく尻尾にも応用できます。
尻尾の高さと動きの読み方は猫の尻尾の意味|高さと動きの速さで読む、動物の象徴全般は動物の象徴と意味 一覧|神話・宗教・紋章で読むにまとめています。
よくある質問
猫の目の色で一番多いのは何色ですか?
猫全体での色ごとの割合を示す確かな統計は見当たりませんでした。ブルーやカッパーのように猫種の基準で求められる色がある一方、雑種の猫の目の色はグリーンからカッパーまで幅広く、一匹ごとに異なります。
子猫の目はいつ本来の色になりますか?
子猫は生後7〜10日ほどで目を開け、最初は青みがかったキトンブルーに見えます。その後、生後数か月かけて本来の色に変わっていきますが、時期には個体差があります。成長を待ってから目の色の名前を決めるのが確実です。
オッドアイの猫は耳が聞こえないのですか?
必ずではありません。白猫のオッドアイでは約40%が難聴とする報告があり、青い目の側の耳に起こりやすいとされます。白猫以外のオッドアイや、聞こえる白猫も多くいます。気になる場合は動物病院で相談し、必要に応じて聴覚の検査を受けてください。
カッパーとアンバーの違いは何ですか?
どちらもメラニンの多い目の色ですが、アンバーは黄みの強い琥珀色、カッパーは赤みを帯びた銅色やオレンジに近い色を指します。カッパーの方がメラニンが多い段階と考えると分かりやすく、ボンベイの基準では金から深い銅色の目が求められています。
猫の目の色は大人になってから変わりますか?
大きく変わることは少ないものの、色合いが少しずつ濃くなったり薄れたりすることがあります。CFAの基準も、ロシアンブルーの緑は年齢とともに濃くなり、ターキッシュバンの目の色は年齢とともに薄れることがあると記しています。急な変化や濁りがある場合は動物病院へ相談してください。
シャム猫の目はなぜ青いのですか?
シャムなどのポイントカラーの猫は、温度に反応する色素の遺伝子(TYR)の変異を持ち、目にもメラニンがほとんど作られないため青くなります。白猫の青い目とは関わる遺伝子が異なります。CFAの基準では、シャムは深く鮮やかな青以外の目を失格としています。
まとめ
猫の目の色の種類は、メラニンの少ない順にブルー、グリーン、ヘーゼル、イエロー、ゴールド・アンバー、カッパーと呼ばれ、左右で違う場合はオッドアイといいます。
名前は色素の量の段階に付けられた呼び名で、光の条件をそろえて見ることが見分けの基本です。
- 色の決まり方:虹彩のメラニンが少ないほど青く、多いほど銅色に近い
- キトンブルー:子猫の一時的な青。生後数か月かけて本来の色へ
- オッドアイ:左右で色が違う状態。白い毛の多い猫に多い
- 聴覚:青い目の白猫ほど難聴の割合が高いと報告されるが、全てではない
- シャムの青:ポイントカラーの遺伝子によるもので、白猫の青とは仕組みが違う
参照した一次・公式資料
- The Cat Fanciers’ Association「Siamese」(2026年10月確認)
- The Cat Fanciers’ Association「Russian Blue」(2026年10月確認)
- The Cat Fanciers’ Association「Bombay」(2026年10月確認)
- The Cat Fanciers’ Association「Turkish Van」(2026年10月確認)
- The Cat Fanciers’ Association「Japanese Bobtail」(2026年10月確認)
本記事は2026年10月時点で確認できた資料に基づく一般的な情報で、診断の代わりにはなりません。目の色の名前は団体や愛好家によって呼び方が異なり、境目には個体差があります。白猫の難聴の割合は報告によって幅があります。目の色の急な変化、濁り、充血、聞こえの異変が見られる場合は動物病院に相談してください。

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