結論から。黒猫の日は、英国発の10月27日(National Black Cat Day)と、8月17日(Black Cat Appreciation Day=黒猫感謝の日)の2つが広く知られています。
10月27日は英国の猫の保護団体キャッツ・プロテクションが2011年に始めた、黒猫と白黒猫の譲渡を後押しする日です。
8月17日は、黒猫を愛した一人の女性をしのんで始まったとされる「感謝の日」で、成り立ちも性格も違います。
この記事では、2つの日の主催と由来、イタリアの11月17日、そして「黒猫は譲渡されにくい」という話の研究結果まで、確かめられた資料で整理します。
- 10月27日は英国キャッツ・プロテクションが2011年に始めた日
- 8月17日は黒猫シンバッドを愛した女性をしのぶ日とされる
- 黒猫が譲渡されにくいかは、研究によって結果が割れている
黒猫の日はいつ?10月27日と8月17日の2つがある
黒猫の日として広く知られているのは、英国発の10月27日と、8月17日の2つです。
どちらも「黒猫への偏見をなくし、保護された黒猫の家族探しを後押しする」という方向は同じですが、始めた主体と成り立ちが違います。
さらにイタリアには、11月17日を黒猫の日とする独自の動きがあります。
| 名称 | 日付 | 発祥 | 始めた主体 | 始まり | 主な目的 |
|---|---|---|---|---|---|
| National Black Cat Day(黒猫の日) | 10月27日 | 英国 | 猫の保護団体キャッツ・プロテクション | 2011年(当初の名称はBlack Cat Awareness Day) | 黒猫と白黒猫の譲渡を後押しする |
| Black Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日) | 8月17日 | 米国発とされる | 黒猫シンバッドを愛した女性をしのんで始まったとされる | 2011年から毎年とされる | 黒猫の価値を伝え、偏見をなくす |
| Giornata del gatto nero(黒猫の日) | 11月17日 | イタリア | イタリアの動物・環境保護団体(AIDAA)が呼びかけ | 開始年は報道により幅がある | 黒猫を不吉とする迷信をなくす |
| 猫の日(参考) | 2月22日 | 日本 | 猫の日実行委員会など | 1987年 | 猫全般と暮らす喜びに感謝する |
「黒猫の日は10月27日」と言うときは英国の譲渡キャンペーンを、「8月17日」と言うときは黒猫への感謝の日を指します。日付だけでなく、誰が何のために始めた日かを添えると、話が正確になります。
10月27日の黒猫の日とは:英国で始まった譲渡の日
National Black Cat Day(黒猫の日)とは、英国の猫の保護団体キャッツ・プロテクション(Cats Protection)が2011年10月27日に始めた、黒猫と白黒猫の譲渡を後押しする啓発日です。
同団体の説明では、始まりは「英国初のBlack Cat Awareness Day」で、2012年に現在のNational Black Cat Dayという名前になりました。
きっかけは「1週間長く待つ」黒猫
キャッツ・プロテクションは、同団体で保護している黒猫が、他の毛色の猫より平均で約1週間長く新しい家を待っていたことに気づき、この日を始めたと説明しています。
対象は黒一色の猫だけではなく、白黒の猫(日本でいうハチワレなど)も最初から含まれています。
2019年には、白黒猫を応援する「#TeamBlackAndWhiteCat」という呼びかけも行われました。
数字で見る10年間の変化
同団体が2020年10月に公表した振り返りによると、2011年以降、黒猫と白黒猫あわせて6万5,000匹以上が新しい家に迎えられました。
2019年には、黒猫が家族を見つけるまでの日数は、他の毛色より平均2日長い程度まで縮まったとされています。
同じ記事では、2015年の調査で「黒猫は不吉」と考える人が18〜24歳で12%、55歳以上で2%だったことも紹介されています。
若い世代の方が「不吉」と答えた割合が高かったという結果は、黒猫の迷信が古い世代だけのものではないことを示しています。
8月17日の黒猫感謝の日とは:一匹の黒猫から広がった日
8月17日のBlack Cat Appreciation Day(黒猫感謝の日)は、黒猫シンバッド(Sinbad)を深く愛した女性をしのんで始まったとされる日です。
国際的な動物福祉団体フォー・ポーズ(FOUR PAWS)は、2011年から毎年8月17日に祝われてきたと紹介しています。
同団体は、この日の役割を「黒猫の価値を思い出し、偏見をなくし、保護施設に残された黒猫に新しい家を見つけるきっかけにすること」と説明しています。
10月27日が保護団体の統計に裏打ちされたキャンペーンとして始まったのに対し、8月17日は一匹の猫と飼い主の物語から広がった日だという点が対照的です。
なお、8月17日の創設者については、米国の男性が亡くなった姉とその黒猫をしのんで始めたという話が多くの紹介記事で語られています。
ただし人物名や年齢などの細部は記事によって食い違いがあり、本記事では一次資料で確かめられなかったため、具体的な名前は挙げません。
イタリアの11月17日
イタリアでは、11月17日を黒猫の日とする動きがあります。
現地の報道によると、最初に呼びかけたのはイタリアの動物・環境保護団体(Associazione Italiana Difesa Animali ed Ambiente)で、その後多くの団体に広がりました。
イタリアでは数字の17が不吉とされることがあり、あえてその日を選んだと紹介されています。
同じ報道は、黒猫の日の考え方そのものが英国のキャッツ・プロテクションから世界に広がったと伝えています。
黒猫の日は、黒い毛並みの美しさをあらためて眺める日でもあります。夜の静けさに似合う黒猫のデザインは、NYXARIA公式ストアでまとめて見られます。
10月27日と8月17日の違いは?目的で使い分ける
10月27日と8月17日の違いは、10月27日が「保護団体の譲渡キャンペーン」、8月17日が「黒猫への感謝と追悼」から始まった点にあります。
どちらが正しいということはなく、何をしたいかで選ぶ日が変わります。
| やりたいこと | 合う日 | 理由 |
|---|---|---|
| 保護猫の譲渡や寄付を考える | 10月27日 | 保護団体が譲渡を後押しするために始めた日だから |
| 一緒に暮らす黒猫を写真で紹介する | 8月17日 | 一匹の黒猫への愛情から始まった「感謝の日」だから |
| 白黒の猫(ハチワレなど)も応援したい | 10月27日 | 主催団体が当初から白黒猫も対象にしているから |
| 迷信について話題にしたい | 11月17日(イタリア) | 不吉とされる17をあえて選んだ日だから |
| ハロウィンと絡めて黒猫を語りたい | 10月27日 | 時期が近いが、由来は別だと添えると誤解がない |
10月27日はハロウィンの直前のため、ハロウィンの行事と思われがちです。
しかしキャッツ・プロテクションの成り立ちの説明に、ハロウィンとの関係は書かれていません。
ハロウィンに黒猫が描かれる経緯は、ハロウィンに黒猫がいる理由|魔女の連れ合いになった経緯で別に整理しています。
黒猫は本当に譲渡されにくいのか:研究結果は割れている
黒猫が譲渡されにくいかどうかは、研究によって結果が割れており、「どこでも必ず不利」とは言えません。
米国の2つの研究は黒猫の不利を示しましたが、オーストラリアの研究では逆に白猫の方が長く施設に残りました。
| 研究・公表 | データ | 黒猫についての結果 |
|---|---|---|
| コロラド州立大学 Koganら(2013年発表) | 米コロラド州の2施設(9年分と18年分の譲渡記録) | 成猫の黒猫は、他の毛色より譲渡まで4〜6日長い |
| キャニシアス大学 Hoffmanら(2016年発表) | 米ニューヨーク州西部の1施設、Petfinder掲載の892件(2012〜2013年) | 黒・スモークの猫は閲覧数が少なく、掲載期間が長い |
| Miller, Ward, Beatty(2019年) | 豪シドニー都市部の1施設、2,584匹(2016〜2019年) | 白猫の方が黒猫より長い(滞在日数の中央値45日と38日) |
| キャッツ・プロテクション(2020年公表) | 英国の同団体の保護施設 | 2011年当時は約1週間長かったが、2019年には約2日差に縮小 |
結果が割れる理由
コロラド州立大学の発表は、黒猫の滞在が長い理由を迷信だけとは断定できないとしています。
「白は良い、黒は悪い」という色の連想や、黒猫が写真に写りにくいことも影響しうると指摘し、施設に見せ方の工夫を勧めています。
シドニーの研究の著者は、毛色と滞在日数の関係は地域によって変わりうると述べています。
施設にいる黒猫の数そのものが多ければ、待つ日数が長く見えることもあるため、1つの数字で黒猫全体を語らないことが大切です。
毛色の呼び名や見え方の違いについては、猫の毛色の呼び名|見た目より柄の出方で分けたも参考になります。
黒猫の日にできること:写真と譲渡情報から
黒猫の日にできることは、黒猫の魅力が伝わる写真を発信することと、保護団体の譲渡情報に目を向けることの2つが中心です。
キャニシアス大学の研究では、おもちゃと一緒に写った写真や、ケージの外で撮った写真が閲覧数を伸ばしていました。
- 日付と由来を決める:譲渡を応援するなら10月27日、一緒に暮らす黒猫を祝うなら8月17日を選びます。
- 明るい場所で撮る:窓際の自然光など、毛並みと目の輪郭が見える明るさを選びます。
- ケージの外とおもちゃ:保護猫の紹介なら、ケージの外でおもちゃと遊ぶ姿を撮ると表情が伝わります。
- 由来を一言添える:投稿には「英国の保護団体が始めた譲渡の日」など、日の由来を短く書きます。
- 譲渡情報を確かめる:地域の保護団体や自治体の譲渡会の情報を見て、迎える・支えるの選択肢を知ります。
写真の撮り方は研究で示された傾向をもとにした編集部の提案で、効果を保証するものではありません。
迎えるかどうかは、寿命までの飼育費用や住まいの条件を確かめたうえで判断してください。
日本に黒猫の日はある?猫の日との関係
日本では、黒猫だけを対象にした広く定着した記念日は、本記事の調査では確認できませんでした。
日本で「黒猫の日」と言う場合は、英国の10月27日か、8月17日の黒猫感謝の日を紹介していることがほとんどです。
日本の猫の記念日として定着しているのは2月22日の猫の日で、こちらは毛色を問わず猫全般の日です。
由来は猫の日が2月22日の理由|語呂合わせと世界との違いで詳しく扱っています。
黒猫が日本と海外でどう受け止められてきたかは、黒猫は幸運か不吉か|国による違いと反転した理由が入口になります。
黒猫の日をきっかけに黒猫モチーフを身近に置きたい場合は、季節を問わず使える物を選ぶと長く付き合えます。
選び方は黒猫のハロウィングッズ 大人|10月を過ぎても使える物や黒猫モチーフのプレゼント 女性向けの選び方|距離と予算で決めるで紹介しています。
よくある質問
黒猫の日は10月27日と8月17日のどちらが正しいですか?
どちらも黒猫の日として知られており、どちらが正しいということはありません。10月27日は英国の保護団体キャッツ・プロテクションが始めた譲渡の日で、8月17日は黒猫への感謝の日です。日付と一緒に由来を添えると誤解がありません。
黒猫の日は日本の記念日ですか?
日本で生まれた記念日ではありません。10月27日は英国、8月17日は米国発とされる日です。日本で定着している猫の記念日は、毛色を問わない2月22日の猫の日です。
黒猫は本当に保護施設で譲渡されにくいのですか?
研究によって結果が割れています。米コロラド州の研究では成猫の黒猫が4〜6日長く待っていましたが、豪シドニーの研究では白猫の方が長く施設に残りました。地域や施設によって違うと考えるのが妥当です。
白黒の猫(ハチワレ)も黒猫の日の対象ですか?
10月27日の黒猫の日では対象です。主催のキャッツ・プロテクションは、始めた当初から黒猫と白黒の猫をあわせて応援しています。2019年には白黒猫を応援する呼びかけも行われました。
黒猫の日にはどんなことをすればいいですか?
黒猫の魅力が伝わる写真を発信することと、保護団体の譲渡情報を見ることが中心です。写真はケージの外で、おもちゃと一緒に撮ると閲覧数が伸びたという研究があります。投稿には日の由来を一言添えると伝わりやすくなります。
10月27日の黒猫の日はハロウィンと関係がありますか?
由来は別です。時期はハロウィンの直前ですが、キャッツ・プロテクションが公開している成り立ちの説明に、ハロウィンとの関係は書かれていません。黒猫の譲渡を後押しする啓発日として始まりました。
まとめ
黒猫の日は、英国キャッツ・プロテクションが始めた10月27日と、黒猫感謝の日の8月17日の2つが広く知られています。
日付だけでなく主催と目的を添え、譲渡の研究結果は割れていると知ったうえで話題にするのが、黒猫の日の正確な伝え方です。
- 10月27日:2011年に英国で始まった、黒猫と白黒猫の譲渡を後押しする日。
- 8月17日:黒猫シンバッドを愛した女性をしのんで始まったとされる感謝の日。
- 11月17日:イタリアで、不吉とされる17をあえて選んだ黒猫の日。
- 研究:米国では黒猫の不利、豪州では白猫の方が長いという結果があり、一律ではない。
- できること:明るい写真で魅力を伝え、地域の譲渡情報に目を向ける。
参照した一次・公式資料
- Cats Protection「History of National Black Cat Day」(2026年10月確認)
- FOUR PAWS「Black Cat Appreciation Day」(2026年10月確認)
- Colorado State University「For Black Cats, Superstition ain’t the Way」(2026年10月確認)
- ScienceDaily(Canisius College発表)黒い犬と黒猫の譲渡に関する研究紹介(2026年10月確認)
- Miller, Ward, Beatty「Population Characteristics of Cats Adopted from an Urban Cat Shelter…」Animals, 2019(2026年10月確認)
本記事は2026年10月時点で確認できた資料に基づきます。保護団体の数値は各資料の公表時点のもので、最新の状況とは異なる場合があります。8月17日の創設者に関する細部と、イタリアの11月17日の開始年は、一次資料で確かめられなかったため記載していません。

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